前回はSUREFIRE G2X PROを購入したが、今回は照射パターンがPROとは逆となるG2X LEを購入してみた。
SUREFIREの購入を検討している方に対してアタクシは、絶対にハイ&ロー搭載モデルをお勧めする。
“太いビームを遠方に飛ばす爽快感を味わうためにSUREFIREを買うんだ。軟弱なローモードなんか邪魔だしいらねーよ”とゆー理由から600ルーメンシングルのみの『タクティカル』を選ぶのも結構。んが、強弱切り替えつきのSUREFIREも一度味わっておいて損はない。
おっと、ご心配なく。このLEは15/600ルーメン切り替えだが、最初の押し込みで600ルーメンのため、“スイッチ押したら必ず600ルーメンの大光量でなければ、相手に撃たれて殉職する可能性がある”なんて人にもおすすめできる。だって、この”LE”はそういう人向けのライトだから。
それではSUREFIRE G2X LEについて詳しくレビューしよう。
SUREFIREが得意なこと、苦手なこと
SUREFIRE製品は緻密に設計された照射効率の良いリフレクターによって、強烈なスポットビームを対象物に浴びせかける。またその強烈な光を遠方に飛ばすことも得意だ。何度も言うが、SUREFIREの開発思想の原点は光による幻惑によって対象者の視力を一時的に奪うことにある。対象者とは多くの場合、コソ泥、酒屋強盗といった一般的な夜の犯罪者たち。そしてシュアファイヤの使用者はそれらを相手にするパトロール警官だ。
逆に言えば、ローモードが搭載されていないモデルでは、手元などすぐ近いところを照らして作業することは『眩し過ぎて』厄介だ。明るすぎて対象物が消失してしまう。言わば自分の手元に目潰し攻撃をしかけているようなものだ。
とくに昨今、200ルーメンから320、そして600ルーメンとハイパワー化されてきたG2XシリーズのなかでもローモードのないG2Xタクティカル、それに6PXタクティカルは日常では使いにくいのである。
したがって、15ルーメンのLOWモードを搭載した『プロ』のほか、意図しないLOWモードでの照射を防ぐため、ローモードをあえて搭載せずにHIGHモードのみのシングル・アウトプットとした『タクティカル』がある。
さらに『プロ』とは逆の順序、つまり最初の押し込みで600ルーメンのハイモード、2押し目でローモードになるタイプが、今回ご紹介する法執行官向けモデル”G2X LE”なのである。
法執行の現場では、装備品一つでも使い方を誤れば命にかかわる。用途によって、ローからハイへ切り替わる順序の違いが求められることから、各種モデルにこのような違いがあるわけだ。ややこしいね。
なお、機種ごとの仕様の違いは以下の記事にて解説している。
SUREFIRE G2X LEがかっこいい理由はたった一つ
ヘッドにはCでもないDでもない、LEの文字が入る。……これだけである。わかる人にはわかるこの略字。”LE”。言わずもがな、Law enforcementの頭文字だ。
なお、前回の320ルーメン版のproでは赤いパッケージングだったが、600ルーメン版では洒落たアースカラーになっている。なかなか落ち着いて高級感のあるたたずまいだ。ただ、こだわるところはそこじゃないような気が。仕舞いやすいようにボックス仕様にしてほしい。コストがかさむのだろうか。
正規輸入品かつ生涯保証つき
今回筆者が購入したのは、生涯保証つきの正規輸入品。生涯保証については以下の記事にて詳しく解説している。
SUREFIRE G2X LEの照射能力
それではG2X LEの照射能力を見てみよう。まずはローモードの15ルーメンから。
次は600ルーメン、15ルーメンで交互に比較。
SUREFIRE G2X LEがグリップ・フィーリング良くない理由
これは、先に買ったプロでも同じく感じたことであるが、はっきり言って、G2Xのフィーリングは良くない。ナイトロロン素材自体がすべすべしていて素手では滑りやすいからだ。
さらにテール部分に段差を設けないデザインでは、手からのすっぽ抜けがどうしても怖い。フィンガーリングも別売で用意されているが、わざわざ装着したくはない。
デザインの比較としてテール最後端が一段盛り上がっているTACTICIANを挙げてみる。こちらならすっぽ抜け防止になりそうだ。
クリップも滑り止めの役割を果たすはずだ。SUREFIRE G2X LEは16650充電池を使えば経済的!
なお、G2Xシリーズで18650充電池は太さのせいで装てんできない。
無理やり入れてしまうと、6Pと違って現在のG2Xや6PXシリーズではヘッドがネジロック剤で固着されているため、万が一電池が抜けなくなった場合は取り出しが苦労しそうだ。ネジロック剤を落とせばヘッドも外せるだろうが、外してしまうと保証対象外なのでおすすめできない。
そこで18650よりもわずかに直径が細いKeeppower製16650充電池(2500mAh)がオススメなのだ。
2本セットで市場平均価格600円もするCR123Aを使うタクティカルライトはランニングコストの面で問題があった。しかし、信頼性の高いKeeppower製16650充電池(2500mAh)を使えば解決できる問題となった。
G2Xで充電池を使うのなら、18650ではなく、16650を買おう。
何ヶ月も使ってみたが、CR123Aとほとんど明るさが変わらず、なんら問題なく使用できる。何よりCR123Aの電池代として年間8000円弱出ていたランニングコストがわずかな投資でほぼゼロになったのだからありがたい。
それまでの使い捨てCR123Aではとてもできなかった夜の散歩が、おかげで気軽にできるようになった。
SUREFIRE G2X LEの評価まとめ
いかがだっただろうか。押し出し一発目が600ルーメンかつ、2押し目で手元を照らす15ルーメンモードを備えたこのSUREFIRE G2X LE。法執行機関職員以外にも普通に使える傑作ライトである。
おっと、傑作といえばこちらも忘れてはいけない。SUREFIREの原点であり、傑作ライト6Pは以下のページでレビューしている。
それにしても、次第にルーメン数が上がってきたG2Xシリーズだが、ここらでドカンと1000ルーメンにバージョンアップしてくれないだろうか。最近の中華ライトにはとっても手強いウーベンが台頭している。アタクシもなんだかんだ言いながら、1200ルーメンのL50とL50Sをタイムセールで2000円弱で買ってしまったのである。
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