ジェントスNEX-973Rレビュー

ジェントスNEX-973R

今回はジェントスのニューフラッグシップ『ネクセラ』のNEX-973Rである。

そんなわけだから、もちろん通常の懐中電灯としての機能しかなく、ベゼルには警察官が「ダンナさん、これ武器だわ」と顔をしかめるような”トゲトゲ”はない。「アンタ、懐中電灯なんか持ち歩いて空き巣でもする気かい」「オタクさん、普通の人はライトなんか持ち歩かないって。自分が異常だって事をさ、アンタ自分で分かってないでしょ」

もういいって。警察官の口調を真似するのやめな。




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本モデルは内蔵式の専用カートリッジバッテリー(リチウム)を搭載しており、USBケーブルを介しての充電となる。専用充電池は約300回の充電が可能。このため、ランコストを考えた場合、比較的経済的だが、やはり充電池は高いため、どうせならライト本体を買い替えたほうが良いという決断になるだろう。だが、その時はネクセラも次のモデルに移行しているのでは?

なお、ボタン前方には充電中に赤く光るインジケーターを装備する。

1クリック目で230ルーメンの通常モード。そして3秒以内に押すと、2クリック目で光量半減、3クリック目でさらに半減。4クリック目でフラッシュ、5クリック目で完全消灯となる。3秒以上点灯さると、2クリック目で消灯ができる。また、約1秒のボタン長押しで320ルーメンのブーストモードに入る。なお、消灯時はスローオフだが特にありがたみは無い。

使用感

ワイド、スポット切り替えはベゼルのフォーカスリングを回転させることで行うが、やりにくい。

全体はフルアルミでヒンヤリとしている感触に高級感を感じるが、それはSFシリーズとさして変わらない。

SFでは握り全体にチェッカリングが施されていたが、ネクセラは数か所に高低差の少ない段差を設けており、これが滑り止めとなる。

使用中、とくに滑りやすいとは感じられないが、ツルリとイキそうないささかの不安はある。

ブーストモードについて

正直言って拍子抜け。ハイモードの230ルーメンに比べると明るいのは間違いないが、見え方の差異は極めて低い。長押し1秒で動作し、押している間だけ作動するが、1秒待ってまでこれを普段使う機会はあるのか疑問。

専用充電池について

ネクセラシリーズの3.7V 1400mAhリチウムイオン充電池は専用の内蔵型になっており、テールキャップ一体型である。通常の使用では本体から取り外すことはないが、実際にはずして持ってみるとその軽さに驚いた。なお、はずした場合はきっちりテールキャップを閉めておかないと点灯しなくなるので注意。

電池残量と充電の具合

本製品は購入した時点で、すでに充電されており即座に使用可能だ。実用点灯時間は4時間だが、初回は1時間も点灯していると、赤いランプが点滅し、自動的に消灯がされた。

その後、USBケーブルを介してパソコンに接続し、このテキストを書きながら充電中である。充電時間は2.5時間と、早いのが頼もしい。

ここが良くなかった

USBケーブル差込口のカバーが外れやすい。この差込口はスイッチのほぼ反対側についているのだが、握った際の特性上、人差し指がカバーの上にかかるので、意図しないカバーの開放が起きてしまう。見栄えを気にしないならビニールテープで巻いてとめてしまうのもいいだろう。アマゾンのレビューでは、このカバーの一部をカットしてしまうことで引っ掛かりを解消している人もいる。

また、点灯ボタンの誤動作が多いことも気になった。ボタンはSFシリーズ同様、首元についているが、SFシリーズのように一段低くなっているという配慮が無く、ボタン自身も比較的やわらかい押し込みで作動する。このため、カバンの中では誤動作が発生しやすい。

なお、ナイロンホルスターは付属するが、カバーは省力されている。SFシリーズもボタンが引っ込んではいなかったが、ネクセラよりも押し込みが硬いうえにベゼル部分のデザインのおかげで誤動作は無かった。

あとは難点を言えば、照射の範囲が歪な四角形になってしまう点か。

安価なチップタイプLED故の特性ではあろうが、照射中に四角形の辺を無意識に地面の線に合わせようとしてしまう。やはり配光パターンは綺麗な円形がよい。

まとめ

買いやすいライトで充電池モデルのため、経済性も良い。しかし、安さ上の不満がないわけでもない。