The・かぼちゃワインって何?

本作は三浦みつる氏により1981年に講談社の月刊少年マガジンで連載された漫画です。1982年、テレビアニメ化され84年まで2年間という長期にわたって放映された人気作です。

硬派で小柄な主人公、青葉春助と優しくて大柄な美少女、朝丘夏美、愛称『エル』の二人が繰り広げる物語と、それに仲間たちの学園、寮生活が主軸で、ラブコメものとしてはほぼ完成された形であり、これぞまさにザ・金字塔。男のほうがツンデレというアニメですから今から30年前のアニメですが、先端を行ってます。

この作品のプロトタイプになったのが「武蔵とエル」(文庫版番外編に収録)という名の読み切り作品。

そうです。エルと春助というプロットはこの作品で、すでに完成されていたのです。さらに「彼女はコロッケまんじゅう」という作品では、春平とサラミという二人の少年少女が出るのですが、こちらもかぼちゃワインの二人とそっくり。

なお、かぼちゃワインの元祖・・という漫画があって柳沢きみをの「月とスッポン」という作品がそれです。月とスッポン、かぼちゃとワイン。ってわけですね。

かぼちゃワインは実に2年間、95話もの長期にわたって放映された人気アニメです。本作の後期ED「パンプキンナイト」は歌詞を公募して選ばれたそうです。


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かぼちゃワインの魅力

アニメ版のエルが漫画版に輪をかけてさらに魅力的なのは、当時のアニメスタッフが全員男だからだったそうで、当時のアニメ雑誌では「エルは恋人でもありときに母親でもあるという、男に都合の良い女」として描かれたと語られています。

なるほど、それであんなに魅力的なんですね。なお、本作はフランスでも89年に放映されました。

ちなみに、劇中に春助がテレビを見ているシーンがあるのですが、そこに映っていたのは「一休さん」。

そう、このアニメの前番組は一休さんであったのです。おまけに「プロデューサー、チーフディレクター、総作画監督は『一休さん』から引き続きの参加」であったというから驚き。

http://www.style.fm/as/05_column/animesama80.shtml

この時代の漫画、アニメの楽しさは画面の隅々に生活感があふれているところでしょうか。

例えば主人公の部屋の隅に食べた後のインスタントラーメンのカップが割りばしを突っこんだまま置かれてあったり、細いコーラの缶が転がっていたり。それにしても80年全般のお店のラーメン一杯の値段って300円程度と安いですね。

中学生でも気軽に立ち寄って啜ることができるのも魅力だったのでしょう。今だと600円~700円と当時の倍です。登場人物たちのセリフもまたぶっ飛んでいます。当時のおおらかな時代背景が良くわかります。

エルと春助、二人の主人公を固める脇役のキャラもまた魅力にあふれています。

春助やエルが誤魔化したり嘘を言っても、即見破ぶるテッキンこと金小路先生。ヘタなコメディならコロっと騙される教師キャラはゴマンといるけれど、それが通じないのもまたテッキン先生の魅力と怖さでもあります。

このアニメ、シティーハンターなみにヤクザやチンピラが良く出てくるなあ・・・・・。


登場人物紹介

青葉 春助(あおば しゅんすけ)

主人公。サンシャイン学園中等部2年桜組、応援団に在籍。女が嫌いの熱血硬派。実家は女性用下着販売店。なお、主要人物は、男女それぞれ学校の男子寮、女子寮に住んでおります。

朝丘夏美 “エル”

身長が170センチと高く大柄なことから、「エル(L)」という愛称。北海道岩見沢市で生まれ育つ。つまりエルは生粋の道産子だったわけですね。7歳ごろに本州へ移り住み、サンシャイン学園に通う。父はテレビ局で演出の仕事をしている。母はあんみつ屋を経営している。春助とは「SLコンビ」である。続編ではエルの身長は180センチまで伸びた。加えて生まれた時に4500グラムだったということはアニメ版『第12話』ラブカセットの回にて、エルの口からしっかり語られています。興味深いのがこのラブカセット。80年代に実際にあったブームで、ソニーのウオークマンがキッカケになって中高生に広まったようです。2004年に公開された映画「世界の中心で愛を叫ぶ」の劇中でも登場したアレは本当にあった出来事なんですネ・・。

テッキン先生

春助たちの担任の教諭でアントニオ猪木そっくり。愛車はムスタング。アニメではマイルドな描写になってはいますが、原作ではイジメ(体罰)も平気でやるアットホームな職場です!的オソロシイサディストですよ!ところでムスタングや北島三郎やディズニーランド、チャゲ&アスカなどの固有名詞が本作で平気で出てくる一方で、「キャニコン」という架空のカメラ名になったのはなぜなんでしょう。どちらも2大勢力に分かれるから両方のカメラ会社に配慮したのかな。

赤井モン太

男子寮の寮長。抜けているが、後輩の面倒見はいいみたい。なんと喫煙しています。80年代は中学生の喫煙描写が当たり前でびっくり!はい、問題です。赤井モン太様のカバンの中に入っていたものは何でしょう?答えは生ビール(ミニ)の缶、ライター、タバコ、ミニカー。
小町

食堂のおばさん。

まどか
小町の一人娘で、元気な小学生です。

神崎先輩

女子寮の寮長。おしとやかそうだが、芯のありそうな女子生徒。

The・サンシャイン学園

主人公たちが通う中学校であり、本作の主な舞台。かなりおおらかな校風として描かれており、その様子は春助の制服の着こなしを見れば一目瞭然。

The・三浦みつる紹介

原作の三浦みつる先生の描く女性キャラって本当に魅力的で肉感的な美人ばかりです。三浦先生は原作者は別ですが『トリガー警視庁捜査四課チャカ班ファイル 』という硬派な警察漫画も描いています。捜査四課、現在でいう警視庁組織犯罪対策部、いわゆる暴力団対策担当部署ですね。こちらはかぼちゃワインのようなお惚気どころか、女性キャラはほとんど出てこず、出てくるのは刑事、拳銃、ヤクザ、覆面パトカーといった非常に男臭い劇画調のハードな作品で、本当にかぼちゃワインと同じ作者?という感じでTHE・男一匹、THE・びっくり。ほかに、「ピンクスパット」は主人公の少女がボウリングの才能を見いだされ開花していくというTHE・王道的スポーツマンガです。でも昨今で有名なのは「コンビニまりあ」でしょうかね。ドラマ化されています。あ、かぼちゃワインも実写映画化されていますが、AVくずれみたいな酷い作品なのでここでは一切触れないことにしますね。

なお、宮城県石巻市に属す島、田代島(猫の島で有名)へ行くための網地島(あじしま)ラインのマーメイド号には三浦先生が描いた人魚のイラストが!

参考サイト http://neco-ideas.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-a525.html

The・当時モノグッズ各種

エルちゃん人形
http://www.mandarake.co.jp/information/2010/01/21/21cmp02/

似てないけどかわいい人形です。劇中にもエルちゃん・春助人形(着せ替え機能付き)が出てきましたのでそれをイメージしたものでしょうか?

エルちゃんシャンプー
http://ekizo.mandarake.co.jp/shop/ja/item-jpatt2872.html

エルの体をかたどった入れ物をした子供用シャンプーです。チアガールの衣装をまとったエルですが
似てないどころか不気味で衝撃的・・・。

本作が連載、放映されていた年代の世相や流行。

この作品が連載されていたのは1981年(昭和56年)。そしてアニメのほうは1982年から1984年まで放映されましたので、1981~1984年までの社会情勢をご紹介していきます。

1981年

この年は校内暴力が全国で激化したそうです。邦楽はマッチの『ギンギラギンにさりげなく』がヒット。これ、私も歌いました(笑)松任谷由実『守ってあげたい』、薬師丸ひろ子『セーラー服と機関銃』など現在でも親しまれている曲も同年発表。チャゲ&飛鳥は『万里の河』を発表。「かぼちゃワイン」の劇中でもチャゲ&飛鳥と名前が書かれた段ボールが春助の部屋の押し入れに入っていた(笑)テレビ番組では北の国から、オレたちひょうきん族が高視聴率をマーク。ラジオ番組はコサキンDEワァオ!が。ええっ!こんな昔からやってたの?実は私、90年代末にこの番組に投稿が採用されたことがある・・・。単行本にも載っている。さて、81年のアニメはどんなものが発表されただろうか。アニメはタツノコはヤットデタマンを送り出している。そのほかにアラレちゃんやうる星やつら。PTAからやり玉に挙げられたであろう、かぼちゃワインと双璧をなす「まいっちんぐマチコ先生」が放映されている(笑)

社会的な出来事

3月レーガン米大統領がワシントンD.C.の路上で銃で胸を撃たれ重傷。
4月。スペースシャトルがはじめて宇宙へと飛び立ちました。ハイテク時代の幕開けです。一方で、日本では日本原電敦賀原子力発電所で大規模な放射能漏れが発生し100人以上が被曝したことが明らかに。

6月アメリカで初のエイズ患者を確認

7月エコーハガキが発売開始。これは私もよく雑誌に投稿するため買いました。

10月 ロッテが雪見大福を発売
北炭夕張新鉱で北炭夕張新炭鉱ガス突出事故が発生。93名が亡くなる。
なお北海道夕張市は米農家と炭鉱処の空知管内(現・空知総合振興局管内)に位置しエルの生まれ故郷、岩見沢市の隣町。

1982年

この年はかぼちゃワインがアニメ開始された記念すべき年です。
どんな時代だったのでしょうか。
岩崎宏美 「聖母たちのララバイ」が発表。

テレビでは「熱血あばれはっちゃく」が放映されている。
うわあ、毎週すごい見てた。全く覚えてないけど。
なるほどー。熱血とか根性とかまさにそういう時代だったんだなあ。

2月 ホテルニュージャパンで火災が発生し33人死亡。

4月 植田まさしの4コマ漫画「コボちゃん」が読売新聞朝刊で連載開始。

8月 フィリップスが世界初のCDを製造。10月にはソニーが世界初のCDプレーヤーを発売。
へえ~。ラブカセットなんて話があったが時代はとっくにCDだったんだ。

10月 フジテレビ系『森田一義アワー 笑っていいとも!』放送開始。

12月 日本電信電話公社がテレホンカードを発売開始。へえ~。

1983年

任天堂から家庭用ゲーム機の始祖、ファミコンが発売された年です。
春助たちも男子寮に持ち込んで遊んでたのかなあ・・・。あの性格じゃ
いくら中2と言えども、テレビゲームなんて興味がなさそう?

1984年

ビバリーヒルズ・コップやターミネーターが公開され大ヒットを記録します。


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